あらた基礎研究所は、現在の監査法人の日常業務および会計基準・監査基準等の設定プロセスの枠内では取り扱われない先端的なテーマについて中長期的視点に立った理論的かつ実務的な調査研究を行い、その成果に基づいて市場に対し今後提言を行っていきたいと考えています。
具体的には、「次世代の会計および監査」、「企業の事業継続性」、「企業情報に対する計量的アプローチの適用」の3点を主要研究テーマとして取り上げ、専門の大学教員の方々を招聘し研究を続けてきました。今後も引き続き、幅広い研究テーマに取り組んでいく予定です。
当研究会は、金融資本市場のインフラである会計・監査に関し、中長期的視点で研究することを目的としています。会計・監査は、グローバリゼーション、経済社会構造の変化、テクノロジーの進展、監査人への期待の変化等によって、現在および将来にわたって大きな変革を迫られていると考えられます。研究会では、 企業会計の変革について、連結、金融商品、退職給付、減損など個別事象に即して考えるのではなく、経済社会の構造変化の中で捉え直すことを試みた上で、会計基準設定の基本的な考え方として「原則主義」と「細則主義」の問題や公正価値概念の本質等に関する検討を、理論面および実証面から行っています。
天災、サーズ、テロ等から企業活動を守る事や、早期復旧を図るための事業継続マネジメント(BCM)が重要となってきています。当研究会では、BCMの客観的な評価方法、それにかかる情報の望ましい共有化や開示のあり方、BCMに関する情報発信と企業価値との関係等多面的な研究を通じて、社会全体のBCMレベルの向上に資することを目指しています。研究会では、BCMが重要となってきた背景、BCMの評価に関する取組み、企業の社会的責任と情報発信のあり方、企業価値との関連、BCMを担う人材育成などに関する検討を、理論面および実証面から行っています。
企業が開示する情報は、さまざまな分析目的のために使用されています。本研究会では、応用統計学や人工知能論の分野で用いられている手法を、企業情報分析等へ適用することを検討しています。これにより、分析結果の客観的かつ科学的な裏づけを与えることが可能になると考えています。具体的には、探索的データ解析の立場からテキスト型データを解析する手法と手順を調査するとともに、あらたな分析手法の開発と現実の企業ディクスロージャー誌に掲載されているテキスト型データへの応用を試みています。