2006年5月に施行された会社法により、会計基準制定の状況や利害関係者の実質的な保護の実現を目的として、各種資本取引にかかわる会計処理規定の整備、株主資本等変動計算書の導入、分配可能額の計算の改定などが行われ、剰余金の配当時期等の撤廃に合わせて臨時計算書類制度も創設されています。
旧商法の営業報告書は、会社法では名称を変えて事業報告となりましたが、公開会社の場合には会社のガバナンスに関する事項の開示が拡大しているほか、内部統制の体制の決定に関する事項、株式会社の支配に関する基本方針(買収防衛策含む)といった開示事項も増えています。
このような改正事項を含む会社の計算に関する事項は、会社法および会社計算規則に規定されていますが、これらは法令であるという性質上、専門的かつ複雑です。また、より詳細な内容については、規定がなく公正なる会計慣行に委ねられていることから、具体的な事項については疑問が生じることも多いと思われます。
そこで本書は、会社法の実務に携わる皆様の作業の一助となるように、実務上疑問が生じる事項や最近の改正を取り上げながら、できるだけ平易に計算関係書類等の作成方法や会社法の計算関係の実務について解説することを目的として作成されました。また、株式会社の大会社の開示を想定して、ひな型や実際の開示例を多く取り入れ、記載上の留意点なども示しわかりやすく解説しています。

2009年1月27日 第1版発行
中央経済社
5,250円(税込み)